仕事と家庭を両立させる転職とは?女性医師のキャリアを考える

医師の転職

2022.07.28

女性医師の多くは、結婚や出産、育児というライフステージの変化をきっかけに、キャリアについて考えるターニングポイントを迎えます。キャリアか家庭のどちらかを選ぶか、ワークスタイルの方向性を見直す人は少なくありません。

 

家庭を持った場合、夫の転勤や子どもの成長、将来的にやってくる介護など、目まぐるしくライフステージが変わります。

そこで多くの女性医師が考えるのが、仕事と家庭を両立させるための転職です。

このコラムでは、女性医師のキャリアについて考えてみましょう。

 

女性医師のライフステージの変化

近年、女性医師の割合は増加傾向にあります。厚生労働省の調査によると、2020年12月31日現在で女性医師数の割合は、2018年に行われた前回の調査よりも1万2413人(3.8%)増加しています。

(参考:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/20/index.html)

 

しかし女性医師の就業率は、一般の女性同様、年齢に合わせてM字カーブを描きます。これは、結婚や出産・育児のようなライフステージの変化によって、多くの女性医師がキャリアの中断を余儀なくされているということです。このような現実を作り出す、女性医師が抱える課題について考えてみましょう。

女性医師が抱える課題

妊娠・出産など、ライフステージの変化による影響が大きい

男女平等の世の中といえど、妊娠や出産は女性にしかできません。妊娠や出産は、女性への負担が多いことは否めません。特に妊活をするとなると、時間や体力が必要になり、仕事との両立が叶わず、思うように進まないこともあるでしょう。

 

また、妊娠中の不調で仕事を休むことになったり、出産の直前や直後には仕事ができなかったりと、男性より女性の方が、ライフステージの変化による影響を受けやすいのは事実です。

 

育児や家事の負担が増えがち

近年では院内保育所が利用できたり時短勤務制度が導入されたりし、女性医師が働きやすい職場作りに力を入れている医療機関が多くなりました。

 

しかし、全ての医療機関がそうかというと、決してそうではありません。医師の業務においては、夜勤や当直、急な呼び出しなどがあり、働く時間も不規則です。

 

結婚や出産をし、仕事に加えて育児や家事の負担が増えると、家族のサポートはもちろん、家事代行や育児支援などのサービスなしに、キャリアを形成するのは困難でしょう。

 

ロールモデルになる女性医師が少ない

女性医師が少ない外科などは特に、キャリア形成のロールモデルになる医師が少ないのが現状です。

 

妊娠や出産、職場復帰や介護をしたくとも、職場に仕事との両立をしている女性医師がいなければ、キャリアを形成する道筋を見出せないまま心が折れてしまうこともあるでしょう。

 

またロールモデルがいないと、上司や同僚の理解が得られずに、働きやすい環境が作られていないケースもあります。

 

勉強時間の確保が難しい

医師という仕事は、常に新しい知識や技術をインプットせねばなりません。そのために、学会やセミナーに参加したり、論文を読んだりする時間が必要です。

 

しかし、育児や介護などとの両立をしている女性医師の場合、周囲の協力が得られないと、勉強時間の確保は困難です。それにより、医療の現場から離れてしまい、時間が経つと戻りにくいという課題があります。

女性医師が働きやすい環境とは?

では、さまざまな環境を乗り越えて、女性医師がキャリアを形成できるのはどのような環境か、考えてみましょう。

 

非常勤も視野に入れる

常勤に拘らずに勤務先を探し、転職をすることもひとつの働き方です。産後すぐに常勤の医師に戻るとしても、体力がついていかないというケースもみられますが、常勤の医師の勤務時間は決して短いとは言えません。

 

勤務する医療機関や家族のサポート体制がない場合、身体やメンタルを崩してしまう恐れもあります。

 

家庭での役割の比重が重い年代は、非常勤に転職し、環境の変化とともに常勤に移行することも視野に入れて考えてみましょう。ライフステージに合った働きやすい環境に、フレキシブルに身を置くのです。

 

また、診療科目の中でも比較的非常勤医師の割合が高い傾向にある皮膚科や耳鼻咽喉科、内科などを選ぶと、同じようなステージにいる女性医師が多く、復職しやすいようです。

 

診療科目を見直す

オンコールがない皮膚科や眼科、麻酔科などへの転科も、キャリアと家庭を両立させやすい働き方です。逆に、緊急手術が発生しやすい外科系の診療科目の場合、ワークライフバランスが取りにくい傾向があります。

 

当直がなく緊急手術が発生しない美容外科に転科し、整形外科や形成外科などで身につけたスキルを発揮する女性医師なども、この例です。

 

研究職に就く

大学院に入学し研究職に就くことも、キャリア形成の道です。臨床の現場からは離れてしまいますが、研究職の場合、時間の融通がつきやすいため、ライフステージの変化にも柔軟な対応が可能です。

 

開業する

ライフステージの変化と共に、開業する選択肢もあるでしょう。一般的に、女性医師は婦人科を開業すると軌道に乗りやすいと考えられています。

 

また、両親に子育てのサポートをしてもらったり、介護をしたりする場合、実家からアクセスの良い場所に病院を構えることもできるでしょう。

 

資金調達や人材の採用、医療に関係しない事務作業など、開業は簡単なことではありませんが、働き方を自分で選択できるというメリットがあります。

 

医師以外の仕事に就く

医師の経験や知識を活かした、医師以外の仕事に転職をすることで、働きやすい環境を整えることができるでしょう。例えば、保健所や製薬会社、医療系のIT企業など、転職先となる職種は多種多様です。

 

医師以外の仕事に転職した場合、臨床医として働くよりも収入は下がるかもしれませんが、ライフステージにあった働き方はしやすいでしょう。

 

 

結婚や出産、子育て、介護などのライフステージの変化があっても、キャリアを諦めることはありません。

 

困難だといわれる「キャリアと家庭の両立」ですが、今後、女性医師が増えるにつれて、育児支援や複数主治医制の推進など、働きやすい環境が整うはずです。人生のフェーズに合わせて働き方を柔軟に変えながら、キャリアを積み重ねていきましょう。

 

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