すぐに実践できる医師のキャリア形成術
医師の転職
2022.07.26
転職をする、しないに関わらず自分のキャリアを見直し、スキルアップを目指したり、必要な勉強をしたりすることは働くうえでやりがいに繋がります。
今回は、すぐにでも実践できるキャリアプランの考え方をお伝えします。
自分のキャリアを整理してみよう
「キャリア」は、仕事における経験・経歴を意味します。
自分が人に教えられる程度に理解しているもの、自身で完結できる業務など、スキルと経験したことを第三者に伝えられるように整理することが「キャリアの棚卸」の第一歩です。
上手に整理するには、1日の流れを書き出す方法がおすすめです。
タイムスケジュールを作り、業務内容を書き出し、そこに普段自分が意識していることもプラスします。
例えば、患者さんと接するときに視線を合わせるために屈む、看護師や同僚と接するときに自分が心がけていることなども書きましょう。
医師としてのスキルだけではなく、コミュニケーション能力やリーダーシップなどの対人スキルも、キャリアのひとつとなります。
今の1日の流れが出来たら、少しずつ遡り、今は担当を外れた業務でも経験のあることも書き出します。
また、なにか印象的なエピソード(上長から評価されたこと・患者さんに喜ばれたことなど)があれば、一緒に書き留めておくことで、そこから強みを見つけることもできるでしょう。
次に、自分の挑戦したいこと、もっと深堀りしたい知識などの「学びたいこと」について考えます。
医師のキャリアは、多岐に渡ります。
・大学病院の医局に入り、研究や最先端医療に関わる
・臨床医として地域医療への貢献をする
・自由診療・専門クリニックなどで診療する
・開業医として自分で経営も行う
今いる環境で10年20年と働き続けるのか、住む場所や働く環境を変えるのかと、考えることもあるでしょう。
自分がどんな働き方を求めているのかも一緒に洗い出してみましょう。
キャリア形成とスキルアップについて考える
キャリア形成は、働くうえで「こうありたい」と思う目標に向けてのプロセスを指します。
自分のスキルや経験を書き出したことで、将来の方向性が少しずつ見えるようになり、やりたいことなども出てきたことでしょう。
理想の働き方のために、今の自分に足りないものはなにか、それを学ぶためにはどうしたらいいかを考えていきます。
例えば、今のスキルをさらにブラッシュアップするために勉強したいことがあれば、まずは、今いる環境で学ぶ方法はあるのかを考えます。
また、次のステップに進むために、違う経験を重ねたいのであれば転科や配置替えなど希望を伝えられるかを考えてみましょう。
理想の働き方を考えたときに、「今の仕事でこれをやりたくないから環境を変えたい」という現状の不満だけで転職を考えると、他の職場の良い点ばかりが目に入り、実際に転職した後で「想像していた境遇と違った」ということが起こりかねません。
そのため、まずは今の現場でほかに学べることはないかということから考えてみましょう。
将来、理想とする働き方が明確であるほど、今必要なものは何かを具体的に分析できます。これまで積み上げてきた経験や現職場の成長可能性、今後経験値をあげていきたい分野がはっきりしていると、前職の退職理由や転職の志望動機もしっかりアピールが可能です。
やりたいことが思い浮かばない場合は、先輩や著名人など憧れの働き方をしている人を参考にしてみるのがおすすめです。
昨今では、若くして開業したり、フリーランスとして働いたりしている人など、色々なキャリアを持った医師が多くいるので、理想となる人が見つかることでしょう。
参考にする際は、その人の成功した話ばかりではなく苦労した点、下積みや失敗などネガティブなポイントも深堀りすることで、その逆境を乗り越える方法などを勉強できます。
特に新しい分野に切り込んだ人は、スムーズにことが運んだとは限りません。勤務医として働いていた時の安定感が無くなり、待遇・給与が、大きくマイナスに傾いたということもあるでしょう。
現時点で将来どんな働き方したいか浮かばない時は、日々の業務を確実にこなし、キャリアを積み重ねていくことが大切です。
その後、自分の得手不得手が見えてくると、今の職場で今後も働くのか、キャリアアップまたはキャリアチェンジに向けた転職という選択肢が見えてくるでしょう。
また、3年・5年と経験年数によって再びキャリアの棚卸をすることで、スキルのブラッシュアップやキャリアの方向性を見直すことができます。
年代ごとにキャリア形成をしよう
後期研修を考える30歳前後
医学部を卒業後、臨床研修をこなすうちに、当初自分が目指していた医師の姿と現実の差異が出てくることがあります。
初期研修では、内科・外科・救急や産婦人科など、自分が目指したい診療科目以外も一通りの経験を積みます。それをきっかけに、これまで意識していなかった分野に興味を持ち始めることもあるでしょう。このように、後期研修の前後はキャリア形成を考えるひとつめの時期になります。
さらに現場の忙しさにやりがいが見えなくなることや、人間関係に関する悩みが出てくるかもしれません。
この時期は経験を積み重ねることがメインとなるので、今の勤務先で学べることはないか、働き方に変化を加えるにはどうしたらいいか、課題を見つけてアクションを起こすのもいいでしょう。
プライベートの影響もある30歳半ば以降
後期研修後は、年齢でいえば30代半ばから後半頃の医師が大半です。
専門医を取得したことで、その分野の症例が多い病院へ移ることや将来的に開業を考えるという人もいるでしょう。
ひとつの場所で長く働くと、その職場での将来像が想像できるので、年収アップや待遇改善などを考えるきっかけにもなります。
さらに一般的にプライベートの変化も多い年代のため、結婚や子育て、介護などで地元に戻ることや家族の転勤によって転職を余儀なくされることもあります。
どこに重きを置くのか、ワークライフバランスを考えつつ、状況が変わった時のためのキャリアプランも想定しておきましょう。
理想の働き方を実現できている?40歳以降
生涯現役とも言われる医師のキャリアプランは、年齢とともに考えることが多くあります。
20、30代で立てた「将来こうありたい働き方」をそろそろ実現できているかな?と考える40歳以降は、人を指導したり、責任のある仕事やポジションを任されたりします。
また、開業医の平均開業年齢は41.3歳です。人によっては、いよいよ自分で経営から診療までマルチタスクでこなす道を選ぶでしょう。
勤務医として転職を考える人は、新しい職場のやり方や人間関係など、覚えることや気遣うことも多くなり、自分より長く働く年下の人とのコミュニケーションが必要となることもあります。
心機一転と考えて転職をするのなら、今の年齢から定年までのライフプランを想定して、職場や家庭の環境や自分の体力を踏まえた働き方を選択しましょう。
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