医師の退職手続きについて【開業に向けた退職についても解説】
医師の転職
2022.07.26
医師人生の転機となる「退職」。
今回は、退職を決めたあと、どのように行動すべきかという流れと、最終日や退職後に行う手続きについてまとめました。
スムーズな退職に向けた準備をしましょう
退局(退職)の意思を伝える
医局を退局する
どんな仕事でも退職する人が出たら、その人の仕事を引き継ぐ準備や人員補充などの調整が行われます。
特に医師の場合は、すぐに人員補充ができるものではないので、退局の意思を伝える際は1年、遅くとも半年前に伝えるのが一般的です。
医局の人事は4月と10月に大きく動くので、そのタイミングに合わせるのも良いでしょう。
退局について話をする際は、まずは医局長、次に教授と面談の機会を設けてもらうよう伝えます。
安易に同僚などに漏らすことはトラブルになりうるので、控えましょう。
面談の中で、退局日の決定や引継ぎに関することなど話をしますが、医局によっては引き止められることがあります。
その際は、自分が辞める理由をきちんと伝え、そのうえで最終日まで変わりなく職務を全うすることを伝えましょう。
勤務医を退職する
勤務医として所属している病院とは、雇用契約書などで契約を取り交わしています。
その中には退職に関する事項もあり、例えば「退職日の3か月前までに届出を出す」など、明記されています。
基本的には、その記載を守って退職の意思を伝えましょう。
最初に伝える相手は直属の上長ですが、病院の規模によっては、中間のポジションが存在せず、すぐに院長というケースもありますので、自分の所属先に応じて上位の役職の方へ話をしましょう。
退職日までに行う手続きについて
引継ぎの準備をする
退職日が決まると、業務を引き継ぐ人員調整が行われます。
同僚や後輩、新規入局者など、状況によって異なりますが、まずは自分が普段対応している業務をまとめておきましょう。
1日のスケジュールや曜日・特定の日付で行う業務など、手順をまとめて、後任者が分かりやすいようにしておきます。
また、担当の患者さんがいる場合は後任者とともに既往歴や注意事項、対応方法などを十分に話し合います。患者さん・ご家族と顔を合わせる時間を作るなどし、スムーズなバトンパスを意識しましょう。
また、最終出勤日に挨拶をするのが一般的ですが、スタッフや患者さんなど当日に会えない人もいるので、最後の1か月はスケジュールを確認し、各所への挨拶を忘れないようにしましょう。
退職日に行う手続き
ロッカーやデスクなど自分に割り当てられたスペースを整理し、勤務先に返却するものをまとめましょう。
返却するものは次のものです。
・社員証やID、ロッカーキー、名刺など勤務先で使用しているもの
・白衣や靴など(貸与されている場合)
・PHSなど貸与されている通信機器類
・健康保険被保険者証
・その他、勤務先より返却指示をされているもの
次に、自分で持ち帰るものは次のとおりです。
・雇用保険被保険者証
・退職証明書
・源泉徴収票
(退職日によっては、最後の給与支払い日以降に発行されるため、後日郵送されることがあります)
・離職票
(退職後にハローワークで手続きをする際に必要となります。勤務先によっては後日郵送という場合があります)
・年金手帳(勤務先に預けていた場合)
退職後に行う手続きについて
退職後の手続きには、大きく分けて「健康保険」「年金」「雇用保険」の3種類の手続きが必要です。
次の勤務先が決まっている場合
他の大学医局へ入局する、勤務医として働くなど、雇用契約を交わして働く場合は、新しい勤務先の指示に従い書類を提出します。
退職後すぐに働き始める場合は、健康保険、年金、雇用保険の手続きも入局(入職)のタイミングで行われます。
次に働くまでブランクがある(しばらく働かない)場合
家族の扶養に入る
しばらく自分では働かずに家族の扶養に入る場合は、書類で手続きが必要です。
一例として、夫(被保険者)の保険に妻(被扶養者)が扶養として入りたいときは、夫の会社より必要書類を受け取り提出することで、健康保険と国民年金に関する手続きが行われます。
扶養には入らずしばらく働かない・フリーランスとして働く
健康保険に関しては、退職日に保険証を返却した時点で受給者の資格が無くなります。
これまで加入していた健康保険を任意継続するか、国民健康保険へ切り替える手続きを行うかのいずれかになります。
任意継続の場合は、保険証を発行している健康保険組合にて手続きを行います。
継続した場合の加入期間は2年間です。
国民健康保険の場合は、住んでいる市区町村の役所にて手続きを行います。
フリーランスは個人事業主となるので、国民健康保険の加入手続きが一般的です。
年金に関しては、国民年金へ切り替えが必要となるので、市区町村の役所にて手続きを行います。
退職後に転職活動を行う場合は、ハローワークで失業保険の受給手続きも行います。
これは、勤務医など雇用契約を結ぶ就職先を探す間に支払われるものなので、フリーランスの場合は受給できません。
開業する場合
開業医となる人の手続きは次の通りです。
健康保険は、医師国民健康保険組合(医師国保)もしくは国民健康保険のいずれかに加入します。
医師国保の場合は、開業する都道府県の医師会への所属など条件が定められているので、各組合の条項を確認しましょう。
年金に関しては、国民年金への加入となるので、前述同様に市区町村の役所にて手続きをします。
まとめ
退職が決まると、引継ぎの準備や手続きなど通常業務以外にも時間を要することになります。
円満でスムーズな退職のためには、事前に必要な手続きや流れを把握し退職前後にトラブルがないよう準備をしましょう。
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