ワークライフバランスを充実している医師になるには?【転職以外にも方法アリ】
医師の転職
2022.06.28
働き方改革により医師の過重労働も少しずつ緩和されていますが、激務の仕事場に所属しており、いまだワークライフバランスをとることが難しいと感じている医師も少なくありません。
今回は、そんな忙しい医師がワークライフバランスを取るための方法を模索していきます。
医師のワークライフバランスの実態
2021年5月に成立した改正医療法によると、緊急医療により長時間労働が避けられない職場であっても年1860時間の残業の上限ができました。
しかし、2021年に労災認定の基準が20年ぶりに改定された際の過労死ラインは80から100時間とされています。残念ながら、上限いっぱい残業をすると過労死ラインを突破するのが医師ともいえます。
国主導で働き方改革が進む中でも、医師がワークライフバランスをとるのは難しく、私生活か仕事かという二者択一の選択を迫られ転職や退職を余儀なくされることもあります。
こんな状況の中、医師がワークライフバランスを取るにはどんな手段があるのでしょうか。
医師が転職を考える理由3つ
過重労働
医師は労働時間が長いといわれています。
厚生労働省が発表している「平成24年就業構造基本調査」では、1週間の労働時間が60時間を超える者が雇用者全体の14%とされています。しかし、その14%を構成しているのは4割弱が医師です。
原因のひとつとして、人口に比べて医師の割合が少ないなどの慢性的な人手不足や、緊急性の低い患者の増加など、社会の仕組みによる問題があります。
また、勤めている科によっては緊急対応や手術や外来対応等の延長などに勤務時間が長びき、残業が増加し睡眠不足に悩まされる医師も少なくありません。
その労働時間の増加に伴い体調や心理的な不調を抱え、今の職場を離れる選択肢が生まれます。
家庭の事情
医師が転職を考えるタイミングとして、家庭の事情があります。配偶者、子ども、親との関係性のなかで、いまの職場で仕事をするのが難しいと感じる医師も少なくありません。
昨今では、女性は結婚してからも仕事を続ける傾向があり、男女共働きが年々増加しています。
このことから仕事と家庭を両立させることが求められる環境が生まれ、そこに子育て、親の介護などが加わると、どんどん時間が確保しにくくなります。
このように、仕事と家庭のバランスがとれなくなることにより、今の職場を離れる選択肢が生まれます。
拘束時間
日直、当直などは医師ならではの拘束時間と言えるでしょう。通常の勤務時間外、夜間での勤務ということもあり、生活のリズムが整わないなどの問題があります。
夜間勤務の翌日も勤務があると体調が整わないまま仕事を行うことになり、身体的に疲労を引きずる人も少なくありません。
このように、医師独自の拘束時間に不自由を感じて今の職場を離れる選択肢が生まれます。
上記3つは医師ならではの転職理由とも言えるでしょう。
そのほか、一般的な転職理由同様にキャリアアップを目的として、医師が元々いた病院を離れるケースなどもあります。
今の職場でワークライフバランスを取るには?
これらの状況を踏まえ、ワークライフバランスをとるためにはどんな方法があるでしょうか?
転科をして勤務状況を改善する
所属している科が激務になりやすい場合、転科を検討してみましょう。
今後のキャリアにかかわる選択となるため慎重な判断が必要となりますが、当直、時間外勤務などが少なく、今後のキャリアとして伸ばせる科への転向であれば、長期的に続けやすい環境になる可能性があります。
時間短縮勤務で時間を減らす
医師短時間勤務制度という、育児を前提とした制度があります。
医師が育児をしながら、正規職員として引き続き勤務できるように、1日の勤務時間の短縮や宿日直勤務、時間外勤務及び待機勤務が免除される制度です。
育休中であれば、この選択肢を考慮するとバランスがとれる可能性があります。
勤務日数を減らす
今の病院と交渉して、勤務日を減らすことも検討しましょう。年俸が減額される可能性がありますが、現在の業務量を減らすことを考えた場合、日数を減らすという選択は実質的な業務量を削減しやすいです。
時短勤務を選択しても、勤務している以上は残業の可能性があります。確実に業務量を減らしたいのであれば思い切って勤務日を減らすという選択も検討してみましょう。
業務内容を効率化して業務量を調整する
現在の業務量が過密である場合、上司と相談して業務内容を効率化するための提案をしてみることもおすすめです。
DXを進めることで今ある業務の内容を効率化して、業務内容が縮小する事例も増えてきています。
転職してワークライフバランスを取るには?
非常勤の医師として働く
希望の条件で募集されている非常勤の医師として働くという手段があります。
この場合、健康保険、厚生保険、確定申告の手続きは自分で行うことになりますが、比較的自分のペースで仕事をすることが可能です。
実際に入ってみたら聞いていた勤務内容と違い激務だった、などのトラブルがあった際は、契約を終了して別の病院を探すなどフレキシブルに異動ができます。
週3でA病院、週2でB病院など、複数の病院をかけもつことも可能です。
医師の働き方の仕組みが整った病院で働く
常勤の医師として、働き方の仕組みが整った病院に転職する手段もあります。
主に医師の転職には「知人の紹介」「転職紹介エージェント」の2つの方法があります。
この場合、事前の情報収集が肝になります。公式ホームページのみならず、知人が勤務している場合は情報を共有してもらいましょう。
勤務条件をいまの病院と照らし合わせ、どこが違うのか、いま抱えている生活とのバランスの偏りを是正できるのかという視点で求人を探す必要があります。
働き先の目星が定まり、面接を受ける際は、条件の確認と交渉をしっかり行うことが重要です。
せっかく転職したのに「以前と待遇が変わっていない」「むしろ悪化した」とならないように留意しましょう。
医師免許が有利な一般企業に転職する
病院に勤務をする以外にも、医師免許があると就職しやすい企業もあります。病院の勤務体系があわない場合、この選択肢も頭の片隅にあると選択肢が広がります。
土日や祝日は休みになる企業も多いため、ワークライフバランスをとるという意味では、最適な選択肢にもなりえます。
まとめ
今回はワークライフバランスが充実した医師になるために、今の職場での働き方の変更から、転職方法までご紹介しました。
若いころ対応できた勤務体系や業務も、状況が変わり段々適応するのが難しくなることもあります。
今の状況と照らし合わせて、最適な働き方を探してみましょう。
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